バスケより一番に




「ハァ…ハァッ!!」


別にゆっくりでもまだ時間は沢山あるのに足が勝手に進む。


早く会いたいという一心で…



「……あれ…」


「小柴君」


そこには白木先輩が居た。

でもその隣に波奈は居なかった。



「波奈と一緒に居たんじゃ…っハァ…」



「……波奈ならもう帰ったよ」


……ん?

なんだあの間は?


「ありがとうございます
それじゃ…「会いたくないって言ってた!!」



「えっ…」



「小柴君には申し訳ないけど…

お願い。

行かないであげて」


「でも…」


「これ以上波奈を傷付けないで」




――――ズキ…


その言葉が俺の胸に深く突き刺さった。






そして次の日



波奈は俺に何も言わずに引っ越した。



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