バスケより一番に
「水沢先輩!!」
小柴君…
「お前何してんだよ!!
警察呼ぶぞ!!」
するとその男は私の腕を離し、チッと舌打ちをし逃げて行った。
「大丈夫ですか!?」
私は力が抜けその場に座り込んだ。
「こっ…怖かった……」
「だから送って行くって言ったのに一人で帰るから…」
もし小柴君が助けに来なかったら私…
「うっ…うぅ…ヒック…」
私は安心して涙が出てきた。
すると小柴君が優しく私を抱き締めてくれた。
「いいですか。
水沢先輩は女の子なんですからもっとそれなりに自覚して下さい」
「……ック…さっきは男って言ってたくせにぃ…」
「ハァ……そんなの嘘に決まってるじゃないですか」
「……もぉ…バカァ……」
それから小柴君は私が落ち着くまでずっと抱き締めてくれた。