Foolish boyfriend~5年前の約束~

さっきまで平和にお昼ご飯を食べていたのに、10分も経たないうちにこの状況。


「達哉落ち着けって」


「舞子が良くても俺が気にくわねぇ」


どうしてもあたしにメールしてきたことが気にくわないらしい。


そうか。あたしの友達には手を出さないでと言ったけど、神崎は赤の他人。

達哉が手を出さないわけがない。


「まだ高校生なのに人殺すとか言っちゃダメ! あ、メールも拒否するから!」


S高の神崎だとか、もうどうでもいい。初めから拒否するとか、アドレスを変えるとか、出来たことはたくさんあったはずだ。


「舞子、神崎のアドレス教えて」


ニコニコしながらそう言う達哉は、目の奥が笑っていなかった。


「無理。てかダメ!ぜーったい達哉には教えない!登録もしてないからアド分かんないもんっ」


最初メールが来た瞬間、達哉には言わないでおこうと思っていた。
< 26 / 128 >

この作品をシェア

pagetop