Foolish boyfriend~5年前の約束~
さっきまで平和にお昼ご飯を食べていたのに、10分も経たないうちにこの状況。
「達哉落ち着けって」
「舞子が良くても俺が気にくわねぇ」
どうしてもあたしにメールしてきたことが気にくわないらしい。
そうか。あたしの友達には手を出さないでと言ったけど、神崎は赤の他人。
達哉が手を出さないわけがない。
「まだ高校生なのに人殺すとか言っちゃダメ! あ、メールも拒否するから!」
S高の神崎だとか、もうどうでもいい。初めから拒否するとか、アドレスを変えるとか、出来たことはたくさんあったはずだ。
「舞子、神崎のアドレス教えて」
ニコニコしながらそう言う達哉は、目の奥が笑っていなかった。
「無理。てかダメ!ぜーったい達哉には教えない!登録もしてないからアド分かんないもんっ」
最初メールが来た瞬間、達哉には言わないでおこうと思っていた。