Foolish boyfriend~5年前の約束~

財布を出して、入場料を払おうとすると、達哉に止められた。

「俺が払う。」


当たり前のように払ってくれて、何だかいつもの達哉じゃないみたいだった。


「舞子、行こ。」

キュッと握られた手。

あたしを引っ張ってくれる達哉が大きく見えた。


………いや、ほんとに。

大きくなった?


「ねぇ達哉、身長伸びた?」


あたしがそう言うと、達哉は嬉しそうな顔で振り返った。


「分かる? ちょっと伸びた。」

やっぱり。

若干見上げてるもん。


「舞子今身長何センチ?」


歩きながら、あたしを見てそう言った。

「あぁ、えっと、今は162センチだったかな」


女子の中では割とでかいほうで、達哉は男子の中では割と小さいほう。
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