Foolish boyfriend~5年前の約束~
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「クリスマス、俺が舞子の家まで迎えに行くから、待ってろよ。」
「うんっ、分かった」
もうすぐ家についてしまう。
こんな少しの時間でも、離れるとなれば、大事な2人きりの時間。
まだまだ足りない。
今日1日一緒にいたって、足りないくらい。今だってほら、離れたくない。
「舞子」
名前を呼ばれて達哉を見ると、急に腕を引かれて、気づけば達哉の顔が目の前にある。
「好きだ…」
そう言われたかと思えば、フニッと、唇に暖かくて柔らかい感触。
何の香水かも分かんないけど、達哉の匂いが鼻を掠める。この匂い、大好きなんだ。
最近、当たり前のように、達哉は家に着く直前にあたしにキスをする。
不意打ちだったり、ちゃんと言ってからだったり。まぁ、どっちにせよあたしはドキドキさせられるんだけど。
「どうしたの、そんな泣きそうな顔して」
唇を離したときの達哉の顔が、あまりにも悲しそうで、思わずポツリと口から出た言葉。
「バーカ、泣かねぇよ…」
達哉はそう言うけど、あたしには分かるよ。無理して笑わないで。
泣きそうなのに、我慢しないで。
「どうしたの、そんな泣きそうな顔して」
唇を離したときの達哉の顔が、あまりにも悲しそうで、思わずポツリと口から出た言葉。
「バーカ、泣かねぇよ…」
達哉はそう言うけど、あたしには分かるよ。無理して笑わないで。
泣きそうなのに、我慢しないで。