恋愛×硬派
ユウミがヤッくんの単車のケツに乗った直前、凄い爆音を出した単車が近づいてきた。耳をふさぎたくなる音や…。
その単車があたしの真横に止まった。
「…おせぇ」
「すいませんでした」
「早くのれ」
「チッ…失礼します」
ステップに足をかけて乗った。
この命令口調むっちゃ腹立つ。目上の人やなかったら殺ったるのに。
でもこいつを敵に回したらえらいことになる。覇威音のメンバーに迷惑かけるし、総長やからって好き勝手やっていい訳やない。…ちゃんと考えなあかん。
まぁ、思わず舌打ちしてもーたけど。
こんときのあたしは佐野 リキヤを少し甘くみとった。