恋愛×硬派



ユウミがヤッくんの単車のケツに乗った直前、凄い爆音を出した単車が近づいてきた。耳をふさぎたくなる音や…。

その単車があたしの真横に止まった。


「…おせぇ」

「すいませんでした」

「早くのれ」

「チッ…失礼します」


ステップに足をかけて乗った。

この命令口調むっちゃ腹立つ。目上の人やなかったら殺ったるのに。

でもこいつを敵に回したらえらいことになる。覇威音のメンバーに迷惑かけるし、総長やからって好き勝手やっていい訳やない。…ちゃんと考えなあかん。

まぁ、思わず舌打ちしてもーたけど。

こんときのあたしは佐野 リキヤを少し甘くみとった。



< 28 / 56 >

この作品をシェア

pagetop