[短編]One-Way Ticket
学校の近くのコンビニ。


遠くからでも那智の車がわかるようになっていた。


いたっ…


「那智っ。」


自然に足が駆け足になってしまう。


車から那智が降り立つ。


やっぱりカッコイイ。
胸が高鳴る。


「お疲れ様。」


いつもと変わらない。


だけど、今は優しさが感じられるようになった。


「なにか飲む?」


「うん。」


那智の顔を直接は見れないから


ちらっと見上げる。


すれ違う人達が那智を目で追う。


本人は全く気付いていない

「午後ティーでいいんだよね?」

「うん。ありがとう。」


受け取り車にのる。


いつもの洋楽が流れている社内は相変わらずキレイ。

たわいのない話しをしながら車は走り出した。


ふたりっきりなると那智は思ったよりもしゃべる。


もちろん


普通の人よりは話さないけど…私には十分。
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