戦国彼氏
第一章 戦国オタク☆
その日はとっても清々しい青空だった。








「伊達政宗超カッコィィーーーーーッッ」

今日も市チャンの部屋からは愛のお叫びが聞こえてきます。


え?なんでかって?



それは…市チャンが大好きな戦国ゲームをしてるから。



ピコンッ ピコンッ


ドシュッ!



「きゃあ~っ!!やった!織田信長ヤッつけた!!」


市はゲーム機をほっぽると、窓を勢いよく開ける。


「清ちーんッッ!!市やったよ!!ついに信長倒したのっ!敵将討ちとった…」


「うるさぁーい!!」


向かいの窓が開いたかと思ったら、同時に目覚まし時計が市目掛けて飛んできた。



「ぴぎゃ!」


当然、目覚まし時計は市の顔面に激突し、窓の向こうから清ちんが怒り狂った表情で現れる。



「ひどい…清ちん…!痛いよ!」


「あのなぁ…朝から騒ぐなっ!こっちは昨日徹夜でお前のノート作ってやったんだぞ!?」








浅木 清史(あさぎ すがし)通称 清ちん。


市チャンの幼馴染みでツッコミ役…教育係。



「あっ。聞いて清ちん!信長倒したのっ。てかね、伊達政宗がすっごいかっこよくてぇ」


目を輝かせる市を清史は呆れた顔で聞く。



「お前…ホンッット好きね…」


「うん♪大好きだよっ!本当カッコいいんだから!」



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