戦国彼氏
しかし時間は刻々と過ぎていき…




只今時刻11時25分。





「なぁ…唯井はどうしたんだよ?」


清ちんは市の貧乏揺すりを気にしながら聞く。



「…遅れるって言ってたよ。」


「はぁ!?約束の時間は5時だったんだろ!?もうお前の誕生日終わっちまうぞ!?」



「でも…来るもん。」


携帯をぎゅっと握る。




「約束したんだもん…。」





「市…」



清ちんは手を握りしめると、市の肩を掴む。


「なら早く公園行けよ!絶対来るんだろ?」


「…う…うん。」




「じゃあ行けよ。もしかしたら来てるかもしれないし。」



笑顔で言う清ちんに、私は頷いた。




「市行ってくるね!」






そう言って市は部屋を出ていった。







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