戦国彼氏
放課後―。


皆が友達に別れのあいさつを告げて教室を出ていく中。





「ねぇ…お市どうしたんだろ…。」


ミネちゃん達が心配する視線の先には口から魂が半分出た私。



ただポケ~っとあさっての方向を向いたままピクリとも動かない。

「おい。帰るぞ。」


清ちんが体を揺さぶると、私は我へと帰る。



「あれ…もう授業終わったの!?」



「……あのー。授業はとっくに終わって掃除も終わってるんですけど。マジで大丈夫?」

「嘘!?」




はわわ~。気付かなかった!!


すると急に清ちんは私の顔をじっと見る。



「な、なに?」



「お前…お昼終わったときから変だぞ?何かあったのか?」



ギックーーーッ!!


できればそれを聞いてほしくなかった…。(泣)


「な…なぁんにもないですよ!?」


「本当か?」


汗がダラダラと溢れる私を清ちんは怪しいという顔で見てくる。



「なんにもないよっ!!」


「……そうか。ならいいんだけど。」







言えるわけないじゃん!!


実は唯井新政は爽やか王子とみせかけて不良&煙草スパスパという悪魔の微笑みだったなんてーー!!(意味不明)





ごめんね清ちん。


本当はすごく言いたいよ。


でも唯井新政…悲しそうな顔してたんだもん。
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