戦国彼氏

変化

ドッキュン

ドシュッ!!バシィィンッ!!




毎朝恒例の朝の戦国〇双ゲームをしていたころ。


さっきからドアがドンドンとノックされっぱなしだった。



「市!学校遅れんぞ!!」


清ちんはドアの向こうで必死に叫び続ける。


「待って!今明智光秀を倒してるとこなんだから!!」




そう…


ゲームの時間が長引いてしまったとき、たまにこんなことになるのだ。



もう少し!


あと少しで…っ




ドシュッ!!


『うわああ…っ』



「やっ…!!」



『敵将討ち取ったりー!!』




「きゃああッやったぁ!!やっつけたよー!!お待たせ清ちんッ!!」


ガチャッと鍵をかけていたドアを開けると、怒りすぎてもう少しで爆発だという顔の清ちんがいた。



「………す…清ちん…!ご、ごめんね?」


おそるおそる私は謝る。



「ああ…いいよ別に。」


微笑む清ちんの顔を見てホッとする。が。




「……って。言うと思ったかぁーッッ!!」





ギャーーーーーッΣ(T▽T;)









《少々お待ちください。》











「あ。おはよ!お市…ってどうしたのよ!?そのオデコ!!」



ミネちゃんがビックリしながら私の真っ赤になったオデコを指差す。



「うう…清ちんがぁ…」


「ちょっと清史ぃ?お市が可哀相よ?」



ミネちゃんは清ちんの方へ振り向く。



「はっ。コイツはほっとくとすぐ忘れるぞ?ただの印だ。」


「それは同感だわ。」




ちょっ…二人共…(泣)


…朝から災難ばっかりだぁ。
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