戦国彼氏
―放課後―


「さ♪お市!一緒にショッピング行きましょ♪」


学校が終わると、すぐにミネちゃんが私の逃げようとしていた腕を掴む。



これから帰って戦国ゲームしようと思ってたのにぃ~!!


くのいちでズバズバ必殺技使いたいのにぃ~!!



そんな想いも虚しく、私はズルズルとミネちゃんに引っ張られていった。






…そして渋谷。



「ねぇお市~。あの服とか可愛くない!?」

「うん…そうだねェ。」


あまり見ることのない服屋がズラリと並んだ店内。


店どうしでライバル心向きだしだなぁ~と思うくらい人気の服やイチオシの服がバーンと出ている。



…どれも同じに見えるのは私だけ?



「お市はどんな服が好き?」


ミネちゃんは綺麗に畳んであった洋服をぐちゃぐちゃにしながら選んでいる。


「私はぁ…」


戦国〇双のお市が着てる衣装かな☆…なんて言ったら殺されると思うので。


「…可愛い感じのかな。」


「そっか。お市は私みたいなお姉系よりそっちの方があってるかもね。顔も童顔だし。」


「………………。」


悪気があって言ってるんですか?


それとも天然?





「お市におススメなのはローズガールかLITIRAかしら。」



「ろーずがーる?りてぃら?」


「女の子っぽいし、リティラはちょい大人系だし。」





…ふーん。


「今日はもう遅いし、明日にしよっか。」


「うんッ(やった♪)」

「今心の中でやった♪とか思ったでしょ。」


ぎっくんちょ。



「い、いいい言ってませぬ!!」







こうして…ミネちゃんとの買い物は終わった。
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