戦国彼氏

「…と言ってみたものの…人探しって何するの？」



その時おバカ３人組は路上にさ迷っていた。


「……写真とかないし…マンションは留守だし…」



「似顔絵を描く描写力もないし…俺らって…」




“バカ”の一言しか出てこない…




「あ！！」


その時急にお市が声をあげた。


「なになに！？何か良い案あるの！？」



お市は満面な笑みで頷く。


すると鞄の中に手を突っ込んで何かを取り出した。


「それって公式ガイドブックじゃない！！」

出てきたのは戦国〇双の公式ガイドブック。

お市はかまわずページをめくり、それをミネちゃん達に見せた。


「新政くんは浅井長政様そっくりだからこれを使って捜せばいいよ」




…………。



「たしかに」


「そっくりだけど…」


ミネちゃんと清ちんは顔を見合わせる。



「「バカすぎない？」」








しかし。それはとても役に立った。


「この美少年かい？ああ知ってるよ！よく買い物に来るからね。」


マンションの近くのスーパーで、トマトを並べているおじいちゃまに聞いてビックリ。


「本当ですか！？」


「ああ、昨日も来てたよ。大変だねぇ一人暮らしは。」



「…一人暮らし？」


「お父さんと暮らしてたみたいなんだけど仕事で海外に行ったとかで。まだ高校生なのに…」


「……………。」