戦国彼氏
「わざわざ授業サボって?」



清ちんはポリポリと頭をかいてああ。と頷く。



その瞬間、我慢していた涙がじわじわと溢れ出した。



「う…うわぁぁぁあん!!」


私は清ちんに抱き付く。


「うおっ!?なんだよ!?」









「清ちんだいしゅきぃ…うう…戦国ゲームと同じくらい。」


「いやいや、比べられてもね。」





清ちんも私の頭をポンポンッとたたく。




「大丈夫だよ。お前なら。…お前にしかできないことがあるだろ?」



ずびっと鼻をすする。


「…うんッ。」



「頑張れよ。」





「うん…ありがと。」


清ちんは私を離すと、微笑む。


私も涙を拭いて笑った。








「行ってくるね。」



「おう。」









そうして私は屋上を飛び出した。















市の背中を見守る清ちんは、もう一度頭をかく。






「失恋………かな。」









そしてもう一度ふっと微笑んだ。







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