戦国彼氏
一瞬時が止まったかのように、俺の心臓の音だけが響く。



「……市が俺を……?」




市はコクンと頷く。



「新政くんが…すすすすす好き……。」




真っ赤になる市を、抱き締めようと俺は近付く。







が。







「「やったぁぁああああ!!!」」




「「きゃあああ素敵ーーっ」」






……………は?




気付くと、放送室の周りや窓の外にはたくさんの生徒がいた。




「ええええ!?(゜Д゜;)」



俺ははっとして放送室内を見る。


「お前放送の電源切ってねーじゃねーか!!」


「はわわわ!!忘れてたぁ!!」





…ってことは…




今までの俺達の会話が学校中に聞かれてたってことか!?




「カップル誕生やー!!」



歓声をあげる生徒達や怒りまくっている先生達。






俺達は顔を真っ赤にさせる。






そして二人で笑い合った。






「俺も愛してるよ♪」


どさくさに紛れて市の耳元で言うと市は顔をもっと真っ赤にさせた。(愛)




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