恋奏~love harmony~
 




奏がある程度復活した夕方前に
どうしても奏が必要になったので無理言って出てきてもらった






「あれ?」


奏と待ち合わせした場所である人物を確認した



「まりちゃん?」


「あ?」


声に出てしまって〝まり〟という単語に反応した奏も俺の視線の先に意識を向ける


俺たちの先には仲よさげにいるまりちゃんと男の人

2人を見てあからさまに不機嫌になっている奏



2人でいるのは付き合っているわけではないから何も文句は言えないだろう

でも、2人がいる場所に奏の地雷があった



そこは某有名なジュエリーショップ

男の人は嬉しそうな顔でそれを購入し
まりちゃんも笑顔でそれを見ている


まりちゃんの笑顔初めてみた…
やっぱりきれいだな。


おっ出てきた


男の人がエスコートして店を出てくる

何か言葉を交わすと男の人はさっき購入したでおろう包みをまりちゃんに渡してまりちゃんもそれを受け取って丁寧に鞄に入れた




あちゃーーー。


思わず言葉に出てしまいそうになって寸前で飲み込んだ


隣を見ると顔には出さないにしろかなりキレている

もう、オーラが痛々しい。



そりゃそうか
惚れた女が笑顔でプレゼント受け取っているんだもんな


別に奏からまりちゃんを好きかどうかなんて聞いていないけど。
昨日の奏から俺には丸わかりだ




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