恋奏~love harmony~
まりが来る一週間前
「旦那さま、お電話です」
「だれだ?」
「相川さまと言う方からです」
あいかわ?
あいかわって…あの?
「はい」
「もしもし、優都か?」
「やっぱり、雅人なんだな?」
「あぁ、覚えててくれてよかったよ」
「忘れるわけないだろ?
お前ほど気の合ってライバル視できたのはいなかったからな」
「ははっそれもそうだな」
それは、高校時代よき理解者でよきライバルでもあった相川雅人からの電話だった
「懐かしいな
相変わらず此処にもお前の活躍が届くが
家族とも仲良くやってんのか?」
「…あぁ、やってるよ」
「……どうかしたのか?」
「…ちょっと頼まれてくれないか?」
頼み?
めずらしいな。
「いいか?」
一体どうしたんだ?