恋奏~love harmony~
☆
#11
「は?」
一番初めに声を出したのは銀髪
それはそれは驚いた顔をしている
「まりちゃん、だよね?」
次に純也さん
同じく驚いた顔
それにしても純也さんと会うのも久しぶりだな
「まりちゃんって、あの?」
クリーム色の髪の下からクリクリの目を見せる子も
驚いているようだ
「まり」
「ん、なに?」
やっとソウがあたしの名前を呼んだ
あたしの存在忘れられているのかと思ったよ
「祐二と樹だ
純也は知ってるな?」
「うん。
はじめまして
まりです。」
一応、ぺこりと頭を下げた
「奏、一体どういうこと?」
純也さんも事態に付いて来れてないのかソウに問いかける
でも、肝心のソウは知らんふり
そんなソウの対応に純也さんは今度はこちらに視線を向けた
「まりちゃん、どうして?」
「さあ?
連れてこられた」
「そっか…」
それだけ言うとまた、沈黙が流れた