恋奏~love harmony~
樹さんはまだ気付いてないみたいだ。
まあ、これだけの音なら気づかないよね
あたし、耳だけは昔から良いからな。
少しすると樹さんも聞こえるようになったみたいで
聞こえ出したときにはどんな耳してるんだと驚かれた。
あたしの耳に音が聞こえてから5分。
ソウたちが戻ってきた。
「おかえり。」
「ああ。
樹に苛められなかったか?」
苛め…?
ああ。
そう言われ、樹さんの方をみると目があった。
「ふふ、大丈夫。
そんなに苛められてないよ。」
「あ?そんなに?
おい樹。」
「ちょっ……」
あたしがそういうとソウは樹さんを睨み、
樹さんはそんなあたしに驚きつつ少し焦っていた。