恋奏~love harmony~





「ふぅん」


「だから不思議なの!
いま純也さんは彼女いるし…」


あ、彼女いたんだ。
それは知らなかった。


「うんとね…
どこから話せばいいんだろう?」


まさか、ソウのことから?
音楽のことは言いたくないんだけどな…


「そんなの初めからに決まってるでしょ!?」


「……決まってるんだ?」


でも、そうなると折角時間の長い昼休みを選んだのに授業間に合わないんじゃない??


「授業なんてサボるから大丈夫よ!」


…逃げられないらしい。

しかも、サボるって…お嬢様がこんなこと言っていいのか??


「はぁ」


「何よそのため息
まるで話すのめんどくさいって言ってるみたいなんだけど。」


「なんだ、分かってるんじゃん」


「まりちゃん!」


「わかってるよ。
ちゃんと話すから。」



はぁ。ともう一度ため息を落としてソウのことを説明した。


…教会でのことは再会したくらいにして音楽のことは黙っておいて。










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