銀杏
「あ、そうだ。今度の大会、メドレーになったんだって?」
「うん。…何で知ってんの?」
「用事があって職員室行ったら、顧問と部長…だっけ?話してるのが聞こえた。」
「そうだったんだ。」
「あ、もしかしたら…それで恨まれたりとかない訳?」
「…友美を疑ってるの?最初、友美がメドレーだったから。」
「いや、例えばの話。」
「例えでもそんなこと言うのやめてよ!友美は一番喜んでくれたんだよ?なのに…。」
正直、尊がそんなこと言うなんて思わなかった。悲しくて、無性に腹がたつ。
「それなら尊の回りで騒いでる女の子の方が余程疑わしいよ。」
「は?どういう意味だよ。」
「尊が…私と普通に話すから。」
「意味わかんね。」