銀杏


「何?その意味深な笑い方。」

「咲と天宮くん、同じ保育所に通ってたんだよね?」

「うん。そうだけど、何で知ってんの?そんな話したっけ?」

「ううん。聞いてない。実は…。」

その時、カチャ…と扉が開く音がして尊が入って来た。

「あ、天宮くん。お邪魔してます。」

「よう。」

「で、話の続きだけど…。」

「何の話?」

尊が割って入った。

「咲のね、小さい頃から好きな…もが。」

慌てて友美の口を塞いだ。

「そ、その話は後でいいよ。ね?わかった?」

目で訴える。

友美が頷くまで手で押さえたから、「ぷはっ!苦しいじゃない。」と怒られた。




< 186 / 777 >

この作品をシェア

pagetop