銀杏


それに気がついた叔父が『誰がやったんだ!?』て凄い剣幕で私たちに詰め寄った。

すると彼女は平然と『友美ちゃんがやったんだよ。私は止めたのに全部折ったんだ。ひどいよね。』と言ってのけた。

結局怒られたのは私で、悔しくて母親にわんわん泣いて訴えた。

でも親戚になって間もない人にそんなこと言える筈もなく、叔父は私がやったんだと信じて疑わなかった。

またある時は、おばあちゃんが遊びに来て、私たち二人にお土産にぬいぐるみをプレゼントしてくれた。
彼女は先に好きな方を選んで可愛がっていたけれど、そのうち私がもらった方が可愛いと言い出して、ちょっと目を離した隙に隠してしまった。
いくら訊いても知らないの一点張りで、仕方なく諦めかけた頃、部屋で私のぬいぐるみを使って遊ぶのを見たの。
彼女に返してと言うと『何言ってるの?こんなのいらないってほったらかしにしてたから、可哀想で私がもらってあげたんじゃない。』て真顔で言う彼女は正直おかしいと思ったよ。




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