銀杏


「そう言えば前にリーダーなって悩んでたみたいだったけど、あれどうなったの?」

「んー、まあ何とかうまくいってる。あの時は張り切り過ぎて、俺の気持ちが空回りしてたんだ。
でも客観的に見たら、ああ、こういうことか、て気づいた。
咲が俺を冷静にしてくれたんだ。ありがとな。」

「あれ、尊が素直だ。偉い偉い。」

ベッドを背もたれにして並んで座る尊の頭をなでなでとしたら、左腕で首をがっちりと押さえられ、右手の拳で頭をぐりぐりされた。

「いだだだ…痛い…痛い…。」

「今俺をバカにしたろ?」

「してない、してないーっ!」

「ふん!」

「痛いなあ、もう!お祝いでしょ。大目に見てくれたっていいじゃない。」




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