銀杏
「……。」
「?」
「……。」
急に黙ってしまった尊。
本当に怒らせちゃった?
「…ブリン、食えよ。」
「あ、うん。」
一人もそもそと食べる間、尊は一言も発しない。ただ時々ジュースを飲むだけ。
今喋ってたのに急に黙ってしまう。尊が何を考えてるのかわからない。
「ごちそうさま。」
食べ終えると、おもむろに話し出した。
「咲。一つだけお願いきいてやる。今日頑張ったからそのご褒美。何がいい?」
「え…。今プリンとジュースもらったよ?」
「それは咲が欲しいと言ったものじゃない。お前が欲しいもの。但し、あんまり金かかんないのにして。」
「えー、お金のかからないものー?…何でもいいの?」
「うん。」
「んーと…。」