銀杏
「…いいじゃん別に。」
「よくない!…もし尊に頼れなくなったら、きっと別の人に甘えてしまう。こんなじゃいつまでたっても子どもと一緒だよ。」
「それの何がいけない?」
「…いつまでも一緒にいるとは限らない。友美だって先輩と離ればなれになる。」
「そんなこと気にしてたのかよ?」
「そんなことじゃないもん!」
「たとえ離ればなれになったとしても、縁が切れる訳じゃない。
それに友美ちゃんだって、急にそんな話が出て驚いてるだけだろ?ということはいずれそうなった時のために、覚悟をしておく。それが友美ちゃんなりの愛し方だ。
咲なら駄々をこねるのか?」
「そんなことしないよ!」
「だったら今の気持ちに素直なままでいいんじゃないの?俺を頼りにするとかしないとか、学校が違ってもそんなに変わんないだろ?」