銀杏

友美の告白2



夏休みが終わる3日前の日曜日。友美から『話があるから家まで来て欲しい』と連絡があった。

水泳大会の練習で忙しく、休みに入ってから連絡を取り合ってなかった。

「佐古田先輩は?」

『会った時に言う。』

「元気ないね。」

『…うん。明日いっぱい話があるの。』

「わかった。じゃあ明日ね。」



友美の家は駅を挟んで反対側。ちょうど北条さんちの方角だ。
そう言えば北条さん、どうしてるだろう。喫茶店で会ったきりだ。まだ…忙しいのかな。
……だよね。卒業まで会えないかも。
それまでにはきちんと気持ちを伝えないと。

色々考えているうちに友美の家に着いた。

インターホンを押して出てくるのを待つ。
玄関先へ出てきた友美はやっぱり元気がない。

佐古田先輩がいないから?
沈んだ顔の友美は初めてかもしれない。
とにかく早く話を聞いてみたい。

逸る気持ちを抑えながら友美の話を待った。



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