銀杏
佐古田先輩夫婦のサプライズだった。
おめでとうの言葉を浴び、懐かしい仲間に涙した。
ブーケトスを頼まれて後ろ向きになって投げあげた。
「ちょっと~、咲!あんた、私たちに幸せのお裾分けしないつもり?」
振り返ると、枝に引っ掛かって落ちてこない。
あらー、どうしよ。
「落ちるまで待っててよ。」
「いつ落ちんのよ?待ってたらおばあさんになっちゃうじゃない!」
キャーッ、アハハハ…
私たちのやり取りを博貴は後ろでじっと見ていた。