銀杏


「おい、どこだよ?」

お腹のあちこちを触るけど、もうその時は止まってる。

「俺にも感じさせろよ。」

「ふふっ、仕方ないよ。これからまだまだいっぱい動くから大丈夫。チャンスはいっぱいあるよ。」

「胎教にいい曲いっぱい聴かせるから、元気に生まれてこいよ。」

お腹に向かって声をかける。

友美たちにも温かい静かな時間が流れていく。




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