スイーツラブ~お菓子みたいな甘い恋~[短編集]
「弥生に」


クールな外見に似合わず、


「気安く」


兄貴は、


「触んなーっ!!」


ブチ切れた――!


「……おにーちゃん?」


ハッスルした兄貴の大声に、弥生が目を覚ます。


「弥生? 弥生っ、大丈夫かっ? 恭哉に何かされなかったか!?」


兄貴は弥生の目の前に回り込んできて、彼女の肩をガクガクと揺さぶった。


「…………」


弥生は馬鹿正直に、顔を赤くして俯く。


「恭哉……おまえ……俺の大事な妹に手ぇ出したな!?」

「わっ! ちょっ、タンマ!!」
< 16 / 70 >

この作品をシェア

pagetop