スイーツラブ~お菓子みたいな甘い恋~[短編集]
「出だしが毎回一緒なんだよ。……っんとに、ワンパターンだな?」

「えっ、そうだった? 恭ちゃんよく覚えてるねー」


髪をクルクル回す指の間から、弥生の笑顔が見え隠れする。


「俺、記憶力いいし。……モテるしね」


後者は愛嬌で付け加えた。


「うん。知ってるよー?」


なのに弥生は、何か嬉しそうに笑ってる。


やきもちとか、ねーの?


俺の気持ちなんてお構いなし。

無邪気に、とろけるような笑顔を振りまく。

俺はハチミツを連想した。

甘くて、くせになる。


……可愛い笑顔。
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