スイーツラブ~お菓子みたいな甘い恋~[短編集]
俺は指先を自分の唇に当てた。


「……キ、キス!?」

「お。いい反応♪」


驚く弥生の腕を掴んで、俺はその小さな身体を引き寄せた。


「きょ、恭ちゃん!?」


俺に力で勝てると思ってんのかな?


弥生はジタバタと手足を動かした。


「抵抗しても無駄だよ?」


痛くないように、優しく。

手首を掴み、足を絡める。


「やだっ……恭ちゃんっ!?」


顔を赤くする弥生が可愛くて。

手首を引き、俺の胸に迎え入れた。


「弥生……緊張してる?」


Tシャツ越しの膨らみから、心臓の鼓動が伝わってくる。
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