スイーツラブ~お菓子みたいな甘い恋~[短編集]
3‥スイートフレーバー
「今日、何で逃げたんだよ?」
恭哉のいなくなったリビングのソファに座り、皐月は浅い溜め息を吐いた。
「あんな人混みで揉めてほしくなかったからでしょ」
弥生は少し怒ったように、頬を朱に染める。
「……あれ? どうしたの?」
いつもなら言い返す兄が黙ってしまったので、弥生は不思議そうに首を傾げた。
「……何でもねぇよ」
皐月の脳裏に、雪菜の兄の顔がよぎる。
あいつも、妹が心配で追い掛けてきたのか?
「弥生」
「何?」
ソファの前に座り込む弥生が、皐月を見上げた。
「俺ってウザイか?」
恭哉のいなくなったリビングのソファに座り、皐月は浅い溜め息を吐いた。
「あんな人混みで揉めてほしくなかったからでしょ」
弥生は少し怒ったように、頬を朱に染める。
「……あれ? どうしたの?」
いつもなら言い返す兄が黙ってしまったので、弥生は不思議そうに首を傾げた。
「……何でもねぇよ」
皐月の脳裏に、雪菜の兄の顔がよぎる。
あいつも、妹が心配で追い掛けてきたのか?
「弥生」
「何?」
ソファの前に座り込む弥生が、皐月を見上げた。
「俺ってウザイか?」