スイーツラブ~お菓子みたいな甘い恋~[短編集]
Little Snow
1‥小さな恋心
彼の存在に気づいたのは、高校に入学して電車通学にも慣れ始めた、四月の半ば頃。
下校する生徒たちの波を抜け。
あたしはいつも、最後尾の車両に乗り込む。
乗車して向かいのドアにもたれ掛かり、外の景色を見るのが最近のお気に入り。
春の空は花曇りで。
流れる景色が眠気を誘う。
学校の最寄り駅から3つ目が下車駅なんだけど。
いっこ手前の駅に差し掛かると、あたしの目は自然と冴えた。
徐々にスピードを緩めた電車が、ホームへ滑り込んでゆく。
――トクン。
ベンチに座る学ラン姿を見つけて、あたしの心臓が小さく跳ねた。
下校する生徒たちの波を抜け。
あたしはいつも、最後尾の車両に乗り込む。
乗車して向かいのドアにもたれ掛かり、外の景色を見るのが最近のお気に入り。
春の空は花曇りで。
流れる景色が眠気を誘う。
学校の最寄り駅から3つ目が下車駅なんだけど。
いっこ手前の駅に差し掛かると、あたしの目は自然と冴えた。
徐々にスピードを緩めた電車が、ホームへ滑り込んでゆく。
――トクン。
ベンチに座る学ラン姿を見つけて、あたしの心臓が小さく跳ねた。