四竜帝の大陸【青の大陸編】
俺様は痛感した。
このじじいには俺様と“違う”のだと。
「彼は……その時はこれといって、何も考えてなかったんじゃないですか? で、今は考えるようになったんです、あのお嬢さんの事だけを」
バイロイトはこめかみを叩く手を止め、封書を差し出した。
「お子様の陛下にも、つがいが現れたら分かりますよ。あ、これカイユに渡した新しい電鏡代と貴賓室の修繕費見積もり、その他いろいろの請求書です」
にやりと笑ったバイロイトの頭に踵を落とし、俺様は帝都に帰るべく窓へ移動した。
「うるせー。俺様はつがいなんて当分、いらねぇよ! もっと遊んでたいからな。腹減ったから、帰るわ。あ、おい……バイロイト! 例の術士、しっかり見張っておけよ!」
「わかっていますよ、陛下」
バイロイトは藍色の眼を細めて笑って、俺に手を振った。
「我々竜族には、“遊んでる”余裕など無いんです。さっさとつがいを探して子を作って下さい。……帝都にいる妻と息子をお願いしますね、陛下」
「おう! じゃ、またな!」
俺は尻尾を振りながら返事をし、事務所の窓から飛び立った。
2時間後。
帝都に戻った俺様は。
「どれどれ……っ!?」
請求書を確認し、絶叫した。
このじじいには俺様と“違う”のだと。
「彼は……その時はこれといって、何も考えてなかったんじゃないですか? で、今は考えるようになったんです、あのお嬢さんの事だけを」
バイロイトはこめかみを叩く手を止め、封書を差し出した。
「お子様の陛下にも、つがいが現れたら分かりますよ。あ、これカイユに渡した新しい電鏡代と貴賓室の修繕費見積もり、その他いろいろの請求書です」
にやりと笑ったバイロイトの頭に踵を落とし、俺様は帝都に帰るべく窓へ移動した。
「うるせー。俺様はつがいなんて当分、いらねぇよ! もっと遊んでたいからな。腹減ったから、帰るわ。あ、おい……バイロイト! 例の術士、しっかり見張っておけよ!」
「わかっていますよ、陛下」
バイロイトは藍色の眼を細めて笑って、俺に手を振った。
「我々竜族には、“遊んでる”余裕など無いんです。さっさとつがいを探して子を作って下さい。……帝都にいる妻と息子をお願いしますね、陛下」
「おう! じゃ、またな!」
俺は尻尾を振りながら返事をし、事務所の窓から飛び立った。
2時間後。
帝都に戻った俺様は。
「どれどれ……っ!?」
請求書を確認し、絶叫した。