四竜帝の大陸【青の大陸編】
我は<青>が何を話したいのか、予想がついていた。
「<青>。手短に言え」
芝生に寝転ぶ<青>の隣に座ると、<青>が起き上がり我に言った。
「……なあ、ヴェル。おちびの身体、強化に失敗したんじゃねぇのか?」
やはりな。
<青>もそう思うのか。
「あれくらいの条件下で身体の自由がきかなくなって、熱を出すなんてな。どう考えたって、弱い人間のままだぜ。先代の残した資料だとよ……つがいの竜と交わると武人並みに肉体が強化される事がほとんどだ。個人差があるとしても、おちびは弱すぎる。異界人だからか?」
先代の<青>は異種である人間と竜が極稀につがいになる事に深い興味を抱き、研究をしていた。
資料か。
りこの眼には触れさせたくない。
処分しておくか……。
「そんな弱いおちびだが……再生・回復能力は格段に高くなってる、有り得ないほどな。深夜に40度越えの高熱出して周りをびびらせておいて、朝にはケロッとしてやがる。瀕死の状態になるまでじじいに犯されても短時間で再生しちまっ……っぐがあ!」
我は<青>の口に手を突っ込んだ。
舌を掴んで捻じ切り。
その舌をそのまま咽喉の奥へ、押し込む。
犯した?
誰が?
誰を?
りこを?
我が?
この我が。
りこを。
犯しただとっ!?
犯したなどと言ったな<青>よ!
「違う」
あれは、違う。
「りこが我を抱いてくれたのだ」
りこが。
命を懸けて、全てで。
我を。
「りこが我を愛してくれたのだ」
りこの愛を。
我に与えられた愛を。
「貴様は、侮辱したのだ」
痙攣し、のた打ち回る<竜帝>の首を右手で掴み。
締め上げた。
我の手を外そうともがく腕を、左手で反対に折り曲げた。
鈍い音が連続して、聞こえた。
「お前はりこの部品として失格だ、ランズゲルグよ」
「<青>。手短に言え」
芝生に寝転ぶ<青>の隣に座ると、<青>が起き上がり我に言った。
「……なあ、ヴェル。おちびの身体、強化に失敗したんじゃねぇのか?」
やはりな。
<青>もそう思うのか。
「あれくらいの条件下で身体の自由がきかなくなって、熱を出すなんてな。どう考えたって、弱い人間のままだぜ。先代の残した資料だとよ……つがいの竜と交わると武人並みに肉体が強化される事がほとんどだ。個人差があるとしても、おちびは弱すぎる。異界人だからか?」
先代の<青>は異種である人間と竜が極稀につがいになる事に深い興味を抱き、研究をしていた。
資料か。
りこの眼には触れさせたくない。
処分しておくか……。
「そんな弱いおちびだが……再生・回復能力は格段に高くなってる、有り得ないほどな。深夜に40度越えの高熱出して周りをびびらせておいて、朝にはケロッとしてやがる。瀕死の状態になるまでじじいに犯されても短時間で再生しちまっ……っぐがあ!」
我は<青>の口に手を突っ込んだ。
舌を掴んで捻じ切り。
その舌をそのまま咽喉の奥へ、押し込む。
犯した?
誰が?
誰を?
りこを?
我が?
この我が。
りこを。
犯しただとっ!?
犯したなどと言ったな<青>よ!
「違う」
あれは、違う。
「りこが我を抱いてくれたのだ」
りこが。
命を懸けて、全てで。
我を。
「りこが我を愛してくれたのだ」
りこの愛を。
我に与えられた愛を。
「貴様は、侮辱したのだ」
痙攣し、のた打ち回る<竜帝>の首を右手で掴み。
締め上げた。
我の手を外そうともがく腕を、左手で反対に折り曲げた。
鈍い音が連続して、聞こえた。
「お前はりこの部品として失格だ、ランズゲルグよ」