四竜帝の大陸【青の大陸編】
~おまけ~
りこ中日記(りこ中心・中毒のハクちゃんの日記です)
<x月x日>
我の手により、無理やり繭から引きずり出されたりこは。
身体機能が、未だ正常に戻らない。
眠っているか、焦点の合わぬ瞳でぼんやりとしているかで……。
まるで生きた人形のような、我のりこ。
我に視線を合わす事も、我の名を呼んでくれることも無く。
我はとても寂しく。
辛くて、辛くて。
支店の者達の不手際に、制裁を加える気力も沸いてこない。
ああ、りこが元気で笑っていてくれなければ。
今の我は……ダルフェが言うには、ふにゃふにゃのへろへろなのだ。
初体験の‘ふにゃふにゃのへろへろ’に、戸惑っていた我だが。
「トリィ様、お薬ですよ? あ~ん」
我はりこと離れる気になれず、りこを自分の身体の上に乗せて過ごしていた。
その我の目の前で、それは行われた。
あ~ん。
カイユが小さな銀のスプーンで。
蜜薬をりこに与えたのだ。
「……っ!?」
それは、脳天に雷撃を受けたような衝撃!
あ~ん……あ~んだとぉお!?
「カカカッ……カイユ! そっ、それを、我にやらせるのだ! 我がやるっ!」
最初は緊張のあまり手が震え、スプーンを数本折ってしまったが。
なんとか成功した時は。
歓喜のあまり。
蜜薬を与えたばかりの唇を貪ってしまい、カイユに怒られた。
あ~んは、とても良い。
我の冷たい身体の奥底から、温かい何かが浮かび上がってくるようで。
「りこ、我のりこ。我は今後もずっと‘あ~ん’をしたい」
この温かな何かが。
我の冷たい身体を。
りこに触れる、我の手を。
冷たい、この手を。
貴女の温かで優しい手のように。
「りこ。あ~んだ、あ~ん」
いつか。
変えてくれるかもしれない。
りこ中日記(りこ中心・中毒のハクちゃんの日記です)
<x月x日>
我の手により、無理やり繭から引きずり出されたりこは。
身体機能が、未だ正常に戻らない。
眠っているか、焦点の合わぬ瞳でぼんやりとしているかで……。
まるで生きた人形のような、我のりこ。
我に視線を合わす事も、我の名を呼んでくれることも無く。
我はとても寂しく。
辛くて、辛くて。
支店の者達の不手際に、制裁を加える気力も沸いてこない。
ああ、りこが元気で笑っていてくれなければ。
今の我は……ダルフェが言うには、ふにゃふにゃのへろへろなのだ。
初体験の‘ふにゃふにゃのへろへろ’に、戸惑っていた我だが。
「トリィ様、お薬ですよ? あ~ん」
我はりこと離れる気になれず、りこを自分の身体の上に乗せて過ごしていた。
その我の目の前で、それは行われた。
あ~ん。
カイユが小さな銀のスプーンで。
蜜薬をりこに与えたのだ。
「……っ!?」
それは、脳天に雷撃を受けたような衝撃!
あ~ん……あ~んだとぉお!?
「カカカッ……カイユ! そっ、それを、我にやらせるのだ! 我がやるっ!」
最初は緊張のあまり手が震え、スプーンを数本折ってしまったが。
なんとか成功した時は。
歓喜のあまり。
蜜薬を与えたばかりの唇を貪ってしまい、カイユに怒られた。
あ~んは、とても良い。
我の冷たい身体の奥底から、温かい何かが浮かび上がってくるようで。
「りこ、我のりこ。我は今後もずっと‘あ~ん’をしたい」
この温かな何かが。
我の冷たい身体を。
りこに触れる、我の手を。
冷たい、この手を。
貴女の温かで優しい手のように。
「りこ。あ~んだ、あ~ん」
いつか。
変えてくれるかもしれない。