四竜帝の大陸【青の大陸編】
もし私が、人間じゃなくて竜族だったら。
1週間でも1ヶ月でも、赤ちゃんが出来るまで。
貴方に毎日、いっぱい愛してもらえるのに。
「わわわ、わた、私っ……その、あのっ」
私のお腹に、貴方の赤ちゃん……。
貴方が望んでくれるなら。
私はハクちゃんが欲しいだけ、何人だって産んであげる。
曾お祖母ちゃんは、頑張って8人も産んだんだから。
私だって、頑張ります!
「……っ」
なんか……いろいろ恥ずかしくて、ハクちゃんの肩に顔を押し付けた私の髪を。
大きな手が、優しく撫でてくれた。
「大丈夫だ。寝かしてしまうようなヘマは、二度とせん」
「……う、うん」
えっ~と、その話題はもう止めましょうよ。
勘弁してくださいませ。
「……先ほど、言いそびれたが。その白い花、とても似合う。我と‘お揃い’だな」
「花?」
お揃い?
ハクちゃんの鱗と……あ、もしかして白い服も髪飾りとの‘お揃い’を意識したの?
髪を撫でていた手が、私の顔にそっと添えられて。
「りこ」
肩から離され、怜悧な美貌の正面へ導かれた。
「金も白も……あぁ、ぱじゃまも‘お揃い’だな。我とりこは、らぶらぶなのだから」
言ってる内容に合わない、平坦な口調……でも、逸らされることのない真摯な眼差し。
貴方が冗談を言えるほど、器用じゃないって知っているから。
私もちゃんと、答えるの。
「うん、そうね。私達はとっても、らぶらぶね」
「うむ」
大きな手が、そっと……優しく左頬を撫でた。
艶のある素材で作られた白い手袋は、見た目と違い柔らかな肌触り。
でも、私は。
ひんやりとした貴方の手に、直に触れて欲しかった。
白い手袋が、私から貴方を遠ざけてしまったみたいで……少し寂しい。
「りこ。……食後の‘おやつ’だ」
「え? おやつ……んんっ?」
いきなり、口の中に違和感。
「ん?」
舌に感じるのは、覚えのある甘さ。
あ、これ……ハクちゃんのかけらだ。
私の口の中に直接、転移させちゃったの?
「……」
甘いかけらは、数粒あった。
口の中ので、ほろりほろりと溶けていく。
「りこ。<我>は美味いか? ダルフェのプリンより、美味いか?」
プリンよりって……なにもプリンに、対抗意識を持たなくても。
ハクちゃんって、そういうとこ……妙に可愛い。
うふふっ、プリンと張り合う魔王様なんて。
「うん。ハクちゃんが、1番美味しい。 貴方のかけらは、ほんのり甘くて……すごく優しい味がするの。私、ハクちゃんのかけらが大好きよ」
私を見つめる金の眼に。
指を伸ばして、そっと目元に触れた。
「私は貴方が……どんな貴方も、大好き」
1週間でも1ヶ月でも、赤ちゃんが出来るまで。
貴方に毎日、いっぱい愛してもらえるのに。
「わわわ、わた、私っ……その、あのっ」
私のお腹に、貴方の赤ちゃん……。
貴方が望んでくれるなら。
私はハクちゃんが欲しいだけ、何人だって産んであげる。
曾お祖母ちゃんは、頑張って8人も産んだんだから。
私だって、頑張ります!
「……っ」
なんか……いろいろ恥ずかしくて、ハクちゃんの肩に顔を押し付けた私の髪を。
大きな手が、優しく撫でてくれた。
「大丈夫だ。寝かしてしまうようなヘマは、二度とせん」
「……う、うん」
えっ~と、その話題はもう止めましょうよ。
勘弁してくださいませ。
「……先ほど、言いそびれたが。その白い花、とても似合う。我と‘お揃い’だな」
「花?」
お揃い?
ハクちゃんの鱗と……あ、もしかして白い服も髪飾りとの‘お揃い’を意識したの?
髪を撫でていた手が、私の顔にそっと添えられて。
「りこ」
肩から離され、怜悧な美貌の正面へ導かれた。
「金も白も……あぁ、ぱじゃまも‘お揃い’だな。我とりこは、らぶらぶなのだから」
言ってる内容に合わない、平坦な口調……でも、逸らされることのない真摯な眼差し。
貴方が冗談を言えるほど、器用じゃないって知っているから。
私もちゃんと、答えるの。
「うん、そうね。私達はとっても、らぶらぶね」
「うむ」
大きな手が、そっと……優しく左頬を撫でた。
艶のある素材で作られた白い手袋は、見た目と違い柔らかな肌触り。
でも、私は。
ひんやりとした貴方の手に、直に触れて欲しかった。
白い手袋が、私から貴方を遠ざけてしまったみたいで……少し寂しい。
「りこ。……食後の‘おやつ’だ」
「え? おやつ……んんっ?」
いきなり、口の中に違和感。
「ん?」
舌に感じるのは、覚えのある甘さ。
あ、これ……ハクちゃんのかけらだ。
私の口の中に直接、転移させちゃったの?
「……」
甘いかけらは、数粒あった。
口の中ので、ほろりほろりと溶けていく。
「りこ。<我>は美味いか? ダルフェのプリンより、美味いか?」
プリンよりって……なにもプリンに、対抗意識を持たなくても。
ハクちゃんって、そういうとこ……妙に可愛い。
うふふっ、プリンと張り合う魔王様なんて。
「うん。ハクちゃんが、1番美味しい。 貴方のかけらは、ほんのり甘くて……すごく優しい味がするの。私、ハクちゃんのかけらが大好きよ」
私を見つめる金の眼に。
指を伸ばして、そっと目元に触れた。
「私は貴方が……どんな貴方も、大好き」