四竜帝の大陸【青の大陸編】
「いただきます」
軽く手を合わせてから食事を始めた。
うわ、美味しそう。
ナイフ・フォークなんだ、ここ。
異世界だって人類なんだから、文化は地球とよく似た感じに発達するのかな?
多少の違いはあっても、人類同士なんだし。
見たところ食材だって、同じだ。
奇天烈な物は一切無い。
「食欲が無いと言ってなかったか?」
膝の上からハクちゃんが言った。
むむっ……まずい!
「お風呂に入ったからかな? さっぱりしたら食欲も回復したみたい」
だってさ、ハクちゃんの肉なんて食べたくなかったから。
実は、私はお腹が空いてた。
朝食はしっかり食べる派ですから。
あ、このパン美味しい。
胡桃が入ってる。
『トリィ様。果物はどれがよろしいかしら? アダの実が旬でお勧めなのよ』
侍女さん達はクローゼットやチェストに衣類やら何やらを収納し、必要の無かった装飾品等を抱えて去っていった。
残ったのはセシーさん(名前を教えてもらった)……自分を指差しセシーを連発したのでセシーさんで合ってるはず)が、私と朝食をとっている。
ハクちゃんは、食べない。
ハクちゃんは排泄しないし食事も無し。……竜って霞を食べて生きてるのかな?
仙人みたい。
セシーさんは私の隣に座り、いろいろ世話をみてくれる。
果物の盛り合わせから私のお皿にりんごに似たものを乗せてくれた。
言葉は分からないけど……これがお勧めなのかな?
「ありがとうございます。いただきますね」
私は鳥居……とりいって名乗ったらトリィに聞こえたらしい。
そんなに違いは無いから良しってことにした。
トリィの後になんか言葉が毎回ついてるのは‘さん‘とか‘ちゃん‘かな?
ま、いいや。
今はそんなことを気にしたって、しょうがない。
「りこは果物が好きだったな。アダの実はセイフォンの名物だ。気に入ったか?」
「うん。私の世界のりんごにそっくり。味も同じで、美味しい」
食文化が似てるって素晴らしい!
ああ、お米と麺があるといいなぁ……。
あれ?
なんで私が果物が好きって知ってるの。
話してないよね?
好物についてなんて。
「りこは野菜も好きだからセイフォンの食事は合うな。この国の人間は肉より野菜を好んで摂取する。だが肉も多少は食べるようだから、脂身はなるべく除いて出すように指示しておく。りこはそれが大嫌いだからな」
ハクちゃんは私の膝からふわりと飛び、セシーさんの前に移動した。
同時にセシーさんが頷く姿を見て、ハクちゃんが私の好き嫌いを彼女に伝えたんだと推測する。
「ねえ、ハクちゃんはなんで知ってるの? 私の好き嫌いを」
ハクちゃんと、そんな話はしなかった。
なのに、なんで?
「体液からの情報だ」
たっ、体液!?
「唾液。昨夜舐めたからな」
そしてハクちゃんは、赤い舌で口元を舐めた。
軽く手を合わせてから食事を始めた。
うわ、美味しそう。
ナイフ・フォークなんだ、ここ。
異世界だって人類なんだから、文化は地球とよく似た感じに発達するのかな?
多少の違いはあっても、人類同士なんだし。
見たところ食材だって、同じだ。
奇天烈な物は一切無い。
「食欲が無いと言ってなかったか?」
膝の上からハクちゃんが言った。
むむっ……まずい!
「お風呂に入ったからかな? さっぱりしたら食欲も回復したみたい」
だってさ、ハクちゃんの肉なんて食べたくなかったから。
実は、私はお腹が空いてた。
朝食はしっかり食べる派ですから。
あ、このパン美味しい。
胡桃が入ってる。
『トリィ様。果物はどれがよろしいかしら? アダの実が旬でお勧めなのよ』
侍女さん達はクローゼットやチェストに衣類やら何やらを収納し、必要の無かった装飾品等を抱えて去っていった。
残ったのはセシーさん(名前を教えてもらった)……自分を指差しセシーを連発したのでセシーさんで合ってるはず)が、私と朝食をとっている。
ハクちゃんは、食べない。
ハクちゃんは排泄しないし食事も無し。……竜って霞を食べて生きてるのかな?
仙人みたい。
セシーさんは私の隣に座り、いろいろ世話をみてくれる。
果物の盛り合わせから私のお皿にりんごに似たものを乗せてくれた。
言葉は分からないけど……これがお勧めなのかな?
「ありがとうございます。いただきますね」
私は鳥居……とりいって名乗ったらトリィに聞こえたらしい。
そんなに違いは無いから良しってことにした。
トリィの後になんか言葉が毎回ついてるのは‘さん‘とか‘ちゃん‘かな?
ま、いいや。
今はそんなことを気にしたって、しょうがない。
「りこは果物が好きだったな。アダの実はセイフォンの名物だ。気に入ったか?」
「うん。私の世界のりんごにそっくり。味も同じで、美味しい」
食文化が似てるって素晴らしい!
ああ、お米と麺があるといいなぁ……。
あれ?
なんで私が果物が好きって知ってるの。
話してないよね?
好物についてなんて。
「りこは野菜も好きだからセイフォンの食事は合うな。この国の人間は肉より野菜を好んで摂取する。だが肉も多少は食べるようだから、脂身はなるべく除いて出すように指示しておく。りこはそれが大嫌いだからな」
ハクちゃんは私の膝からふわりと飛び、セシーさんの前に移動した。
同時にセシーさんが頷く姿を見て、ハクちゃんが私の好き嫌いを彼女に伝えたんだと推測する。
「ねえ、ハクちゃんはなんで知ってるの? 私の好き嫌いを」
ハクちゃんと、そんな話はしなかった。
なのに、なんで?
「体液からの情報だ」
たっ、体液!?
「唾液。昨夜舐めたからな」
そしてハクちゃんは、赤い舌で口元を舐めた。