四竜帝の大陸【青の大陸編】
「……そうか。りこは、嬉しかったのか」
ハクちゃんは赤い舌で私の涙を舐めとり、言った。
「りこの涙は出された時の感情で、甘さが違うな。どれも美味いが……嬉しい時の味は格別だ。嬉し泣きするほど朱紅魚が気に入ったのか? では……今度は我がもっと大きいのを、獲ってきやろう」
お魚……あれ?
う~ん。
なんか、ポイントがちょっとずれちゃったけど。
「……うん」
お互いゆっくりゆっくり、進んでいこうね。
ゆっくりでも、確実に。
変わっていく貴方に置いていかれないように、私も変わりたい。
不思議な貴方をもっと理解できるような、私になりたい。
大好きな貴方の心を、もっと知りたい。
「うん、ハクちゃん。私も一緒に連れてってね? 釣りしたこと無いから、教えてね?」
狩りは無理だけど、釣りなら……。
「我もない」
「えっ……そ、そうなの?」
そうきましたか……さすが、ハクちゃん。
未経験なのに、自信満々で巨大魚ゲット宣言したんですね?
ま、まあ。
なんとかなるよね。
鯵とかなら、1匹くらい釣れるかもだし!
「ははっ……微笑ましいというか、笑えるというか……あんたららしいねぇ。痴話喧嘩も丸く収まったことですし、俺は魚を捌きに行っていいっすか? 姫さん、俺が最高に美味いの作ってやるからな!」
「はい! ありがとうございます……ありがとう、ダルフェ」
にっこり笑ったダルフェさんに掴まれたお魚の鱗が、天井の明かりに反射して……初めての1人旅で行った伊豆で見た、海に映った夕日みたいにきらきらと輝いていた。
ハクちゃんは赤い舌で私の涙を舐めとり、言った。
「りこの涙は出された時の感情で、甘さが違うな。どれも美味いが……嬉しい時の味は格別だ。嬉し泣きするほど朱紅魚が気に入ったのか? では……今度は我がもっと大きいのを、獲ってきやろう」
お魚……あれ?
う~ん。
なんか、ポイントがちょっとずれちゃったけど。
「……うん」
お互いゆっくりゆっくり、進んでいこうね。
ゆっくりでも、確実に。
変わっていく貴方に置いていかれないように、私も変わりたい。
不思議な貴方をもっと理解できるような、私になりたい。
大好きな貴方の心を、もっと知りたい。
「うん、ハクちゃん。私も一緒に連れてってね? 釣りしたこと無いから、教えてね?」
狩りは無理だけど、釣りなら……。
「我もない」
「えっ……そ、そうなの?」
そうきましたか……さすが、ハクちゃん。
未経験なのに、自信満々で巨大魚ゲット宣言したんですね?
ま、まあ。
なんとかなるよね。
鯵とかなら、1匹くらい釣れるかもだし!
「ははっ……微笑ましいというか、笑えるというか……あんたららしいねぇ。痴話喧嘩も丸く収まったことですし、俺は魚を捌きに行っていいっすか? 姫さん、俺が最高に美味いの作ってやるからな!」
「はい! ありがとうございます……ありがとう、ダルフェ」
にっこり笑ったダルフェさんに掴まれたお魚の鱗が、天井の明かりに反射して……初めての1人旅で行った伊豆で見た、海に映った夕日みたいにきらきらと輝いていた。