四竜帝の大陸【青の大陸編】
「つがいに出会うまででかまいません。人間の私は後数十年で死ぬんですから、少しくらい付き合ってくれても良いと思います。貴方が結婚して下さらなかったから私は独身のまま、今年で52になってしまいました。情人にすら、してくださらない。貴方は理想の女王様です。……絶対、諦めません」
クロムウェルよ。
お前は我に、文句を言いたかったのではないのか?
我の存在を無視しておる気がするのだが。
「じょ、女王様!? 気持ち悪いこと言うな! さすが、あのダルフェのマブダチだな……もう喋るな黙れ、変態! 第一なぁ俺様は男は駄目だ、嫌だ。ごつごつした岩石みてぇなお前より、乳のでかい女が良いに決まってんだろうがっ!」
<青>は乳にこだわりがあるのか?
ふむ。
やはり、まだ子供だな。
乳飲み子ではないのだから、乳牛のような乳などいらぬ。
りこの胸が、洗濯板のようであったとしても。
我は変わらず愛しむだろう。
「陛下。愛の前には性別や巨乳なんて、関係ありません」
躊躇い無く言い切ったクロムウェルに、<青>が叫んだ。
「かっ、関係大有りだーっ!!」
ダルフェ、そしてりこよ。
これが所謂‘変態’というモノなのではないのか?
世情に疎い我では、他に変態の見本に心当たりが無い。
男色家であることが変態だと思わぬが、クロムウェルは変態だと<青>が以前からよく言っていたので、我の中では変態=クロムウェルなのだ。
この男は帝国からの使者として<青>に謁見し、その場で即求婚した。
異種である竜族に、しかも竜帝に衆目の前で堂々と言ったのだ。
ーー青の竜帝陛下、私と結婚してください! 婚姻が不可能ならば、情人でもかまいません。あぁ、私はこれより生涯……この命尽きるまで、美しく気高い貴方様の<愛の奴隷>です!
土下座し<青>の足に口付けた大柄な将軍は、瞬時に<青>に蹴り飛ばされたが。
血反吐を撒き散らしつつ……何故か恍惚とした表情を浮かべ、さらに大声で愛を誓ったのだ。
アンデヴァリッド帝国の将軍としてだけでなく、優れた術士と軍人の才を兼ね備えた傑物として有名だった男の異様な行動・発言に、城内は騒然となり……その醜聞は大陸中を駆け巡った。
その後、国を出奔したクロムウェルは契約術士として<青>に自分を売り込んだわけだが。
<青>は頷かなかった。
理由はこの男が本物の変態だからだと、<青>は言った。
クロムウェルよ。
お前は我に、文句を言いたかったのではないのか?
我の存在を無視しておる気がするのだが。
「じょ、女王様!? 気持ち悪いこと言うな! さすが、あのダルフェのマブダチだな……もう喋るな黙れ、変態! 第一なぁ俺様は男は駄目だ、嫌だ。ごつごつした岩石みてぇなお前より、乳のでかい女が良いに決まってんだろうがっ!」
<青>は乳にこだわりがあるのか?
ふむ。
やはり、まだ子供だな。
乳飲み子ではないのだから、乳牛のような乳などいらぬ。
りこの胸が、洗濯板のようであったとしても。
我は変わらず愛しむだろう。
「陛下。愛の前には性別や巨乳なんて、関係ありません」
躊躇い無く言い切ったクロムウェルに、<青>が叫んだ。
「かっ、関係大有りだーっ!!」
ダルフェ、そしてりこよ。
これが所謂‘変態’というモノなのではないのか?
世情に疎い我では、他に変態の見本に心当たりが無い。
男色家であることが変態だと思わぬが、クロムウェルは変態だと<青>が以前からよく言っていたので、我の中では変態=クロムウェルなのだ。
この男は帝国からの使者として<青>に謁見し、その場で即求婚した。
異種である竜族に、しかも竜帝に衆目の前で堂々と言ったのだ。
ーー青の竜帝陛下、私と結婚してください! 婚姻が不可能ならば、情人でもかまいません。あぁ、私はこれより生涯……この命尽きるまで、美しく気高い貴方様の<愛の奴隷>です!
土下座し<青>の足に口付けた大柄な将軍は、瞬時に<青>に蹴り飛ばされたが。
血反吐を撒き散らしつつ……何故か恍惚とした表情を浮かべ、さらに大声で愛を誓ったのだ。
アンデヴァリッド帝国の将軍としてだけでなく、優れた術士と軍人の才を兼ね備えた傑物として有名だった男の異様な行動・発言に、城内は騒然となり……その醜聞は大陸中を駆け巡った。
その後、国を出奔したクロムウェルは契約術士として<青>に自分を売り込んだわけだが。
<青>は頷かなかった。
理由はこの男が本物の変態だからだと、<青>は言った。