四竜帝の大陸【青の大陸編】
<色持ち>の竜。
竜帝しか持たないはずの色を持って生まれた、特殊な竜。
めったに生まれない竜で、この千年ぐらいの間ではダルフェさんだけ。
髪・瞳が揃った竜帝と違い、どちらかだけ<竜帝の色>を持っている。
普通の竜より竜帝に近い、とても強くて優秀な竜。
ハクちゃんやカイユさんに乱暴に扱われても大丈夫なのは、彼が特別な竜で高い再生能力を持っているから。
普通の竜族は、あんなに早く治らない。
でも。
いいことばかりじゃない。
<色持ち>の竜は、寿命が他の竜族よりずっと短かった。
半分か……それ以下。
彼が後何年生きていられるかなんて、誰にも……ハクちゃんにも正確には、分からない。
数十年という曖昧な単位でしか、分からない。
数十年。
それは、人間の私には長いけれど。
長命種である竜族にとっては、長くはない……短い時間になる。
赤ちゃんが成竜になるまでは、絶対に生きられない。
「ねえ、ハクちゃん。私……2人にいっぱい助けてもらってるのに、何もしてあげられない」
<色持ち>の子供は必ず双子。
それはずっと昔からの‘決まり’だった。
だから。
ダルフェさんをはじめ、竜帝さんも……竜族皆が絶対に双子だと思っていた。
固体数の少ない竜族にとって、子供は一族の宝物。
竜族全体で、双子の誕生を楽しみにしていて。
皆がカイユさんに期待していた。
竜族の期待。
それはとても大きく、重い。
竜帝しか持たないはずの色を持って生まれた、特殊な竜。
めったに生まれない竜で、この千年ぐらいの間ではダルフェさんだけ。
髪・瞳が揃った竜帝と違い、どちらかだけ<竜帝の色>を持っている。
普通の竜より竜帝に近い、とても強くて優秀な竜。
ハクちゃんやカイユさんに乱暴に扱われても大丈夫なのは、彼が特別な竜で高い再生能力を持っているから。
普通の竜族は、あんなに早く治らない。
でも。
いいことばかりじゃない。
<色持ち>の竜は、寿命が他の竜族よりずっと短かった。
半分か……それ以下。
彼が後何年生きていられるかなんて、誰にも……ハクちゃんにも正確には、分からない。
数十年という曖昧な単位でしか、分からない。
数十年。
それは、人間の私には長いけれど。
長命種である竜族にとっては、長くはない……短い時間になる。
赤ちゃんが成竜になるまでは、絶対に生きられない。
「ねえ、ハクちゃん。私……2人にいっぱい助けてもらってるのに、何もしてあげられない」
<色持ち>の子供は必ず双子。
それはずっと昔からの‘決まり’だった。
だから。
ダルフェさんをはじめ、竜帝さんも……竜族皆が絶対に双子だと思っていた。
固体数の少ない竜族にとって、子供は一族の宝物。
竜族全体で、双子の誕生を楽しみにしていて。
皆がカイユさんに期待していた。
竜族の期待。
それはとても大きく、重い。