四竜帝の大陸【青の大陸編】
私の表情から察してくれたのか、竜帝さんはハクちゃんをチラッと見て溜息をついた。
「おい、ヴェル。ちゃんと教えてやれよ。ああいった重要な事は、夫であるじじいがきちんと話すべきだと思う。……って、聞いてんのかよ!?」
「……黙れ、ランズゲルグ。気が散る。舌を引き抜かれたいのかっ」
私の横に座ったハクちゃんは、鮭に似た魚のムニエルと格闘していた。
「すまぬ、りこ。スープを飲んで待っていてくれ」
「う、うん。ありがとう、ハクちゃん」
魔王様はフォークとナイフを武器にちまちまと、勇者とではなく小骨と戦っていた。
さすがの無表情冷酷悪役顔の魔王様もイライラMAXのご様子で、普段よりさらにつりあがった金の眼で魚を忌々しげに睨んで……。
はっきり言って、すごく怖い顔。
あんな殺人光線を発射しそうな顔で睨まれたら、心臓麻痺を起こす人もいそう。
お魚さん、魔王様に遭遇するのが料理された後で良かったね。
心臓麻痺を起こそうにも、心臓ないし。
切り身だから目も無い……このおっかないハクちゃんを見なくて済んだね。
まあ、顔がどんなに怖くても。
私は全然怖くない。
私のために小骨をとってくれてるんだし。
「ううっ、骨の件は俺様が悪かったよ。さっきも謝ったじゃねぇか、そんなに怒んなくたってよぉ」
竜帝さんは食堂のランチメニューから、お魚がメインのコースを私の為に持って来てくれた。
彼自身はもちろん、お肉コース。
そして。
食べ始めて、すぐに問題が発生した。
お魚の小骨はそのまま食べれる程度のものだから、下処理されてなかった。
でも、竜族と人間の私とでは小骨レベル(?)が違ったのだ。
竜族にとっては全く気にならず食べれる小骨が、人間の私にとっては小骨だなんてかわいいものじゃなくて。
竜帝さんが骨ごと食べれると言ったので、ハクちゃんは小骨満載の魚を私の口に入れた。
私もなんの疑いも無く噛んでしまい。
そして。
痛い目にあいました。
「おい、ヴェル。ちゃんと教えてやれよ。ああいった重要な事は、夫であるじじいがきちんと話すべきだと思う。……って、聞いてんのかよ!?」
「……黙れ、ランズゲルグ。気が散る。舌を引き抜かれたいのかっ」
私の横に座ったハクちゃんは、鮭に似た魚のムニエルと格闘していた。
「すまぬ、りこ。スープを飲んで待っていてくれ」
「う、うん。ありがとう、ハクちゃん」
魔王様はフォークとナイフを武器にちまちまと、勇者とではなく小骨と戦っていた。
さすがの無表情冷酷悪役顔の魔王様もイライラMAXのご様子で、普段よりさらにつりあがった金の眼で魚を忌々しげに睨んで……。
はっきり言って、すごく怖い顔。
あんな殺人光線を発射しそうな顔で睨まれたら、心臓麻痺を起こす人もいそう。
お魚さん、魔王様に遭遇するのが料理された後で良かったね。
心臓麻痺を起こそうにも、心臓ないし。
切り身だから目も無い……このおっかないハクちゃんを見なくて済んだね。
まあ、顔がどんなに怖くても。
私は全然怖くない。
私のために小骨をとってくれてるんだし。
「ううっ、骨の件は俺様が悪かったよ。さっきも謝ったじゃねぇか、そんなに怒んなくたってよぉ」
竜帝さんは食堂のランチメニューから、お魚がメインのコースを私の為に持って来てくれた。
彼自身はもちろん、お肉コース。
そして。
食べ始めて、すぐに問題が発生した。
お魚の小骨はそのまま食べれる程度のものだから、下処理されてなかった。
でも、竜族と人間の私とでは小骨レベル(?)が違ったのだ。
竜族にとっては全く気にならず食べれる小骨が、人間の私にとっては小骨だなんてかわいいものじゃなくて。
竜帝さんが骨ごと食べれると言ったので、ハクちゃんは小骨満載の魚を私の口に入れた。
私もなんの疑いも無く噛んでしまい。
そして。
痛い目にあいました。