四竜帝の大陸【青の大陸編】
ゆっくりとランチをとって……アクシデントもあったし。
食後は、竜帝さんの持参したで茶葉でお茶を淹れた。
台湾旅行のお土産にもらった高級烏龍茶にそっくりで、すごく美味しいお茶だった。
まさか異世界で、またこのお茶を味わえるなんて!
忘れてたけど竜帝さんは、なにげにセレブさんでしたね。
あれ?
よくよく考えると、超がつくほどのセレブさんなの?
「え~っと。じゃあ、じじいの変わりに俺様が説明すんけど。小難しい部分は省くからな……あちっ、まだ熱いな」
女神様は猫舌なのか、カップのお茶になんどもふ~ふ~と息をかけていた。
それでもまだ熱いらしく、いったんカップをソーサーに置いた。
彼にお茶を出すときは、温度に気をつけてあげなきゃ……今度は少し冷ましてから出すようにしよう。
「ん~、じじいはその……」
竜帝さんはカップの縁を包帯で包まれた指でなぞりつつ、ハクちゃんを青い眼で流し見た。
「難しい事を言っても、まだわかんないだろうからな。まったく、ヴェルは……しょうがねぇな~」
むむ。
相変わらず時々妙~に、色っぽいですね。
ハクちゃんの審美眼がかなりずれてて、良かったかも。
ハクちゃんはこんな美人が同席してるっていうのに、私に食べさせるお菓子選びに夢中だった。
テーブルに置かれたクッキーの缶から、全く視線が動かない。
竜帝さんがくれたクッキーの缶には15種類も入っていたので、ハクちゃんは「我は非常に忙しい。移動の件より、今はりこに与える菓子選びが重要なのだ」といって会話に参加する気ゼロ。
私だったらクッキーより、女神様を見るけどな~。
「このじじい……<監視者>は新しい、若い四竜帝の居る大陸を中心にして動くんだ。ヴェルと竜族の古~い盟約……盟約は難しいか。簡単に言えば<約束>か? 俺が赤ん坊の頃、ヴェルは<黄>の所から移ってきた」
約束?
赤ちゃんの頃……。
ハクちゃんと竜帝さんは、赤ちゃんの時からの長いお付き合いなんだ……。
「まあ活動拠点がそこになるってだけで、じじい自体はいつも世界中のおん……い、いやっそのっ! りゅ、竜宮とかをふらふらしてんだが、以前とは状況が変わった。じじいは‘つがい’を得たからな、今後はおちびを拠点にヴェルは動くことになる。これは竜の雄の本能的なもんだから、俺様達四竜帝にもどうにもできない」
状況が変わった……。
それは、私が。
異世界人で人間の私が、<監視者>の‘つがい’になったから……。
食後は、竜帝さんの持参したで茶葉でお茶を淹れた。
台湾旅行のお土産にもらった高級烏龍茶にそっくりで、すごく美味しいお茶だった。
まさか異世界で、またこのお茶を味わえるなんて!
忘れてたけど竜帝さんは、なにげにセレブさんでしたね。
あれ?
よくよく考えると、超がつくほどのセレブさんなの?
「え~っと。じゃあ、じじいの変わりに俺様が説明すんけど。小難しい部分は省くからな……あちっ、まだ熱いな」
女神様は猫舌なのか、カップのお茶になんどもふ~ふ~と息をかけていた。
それでもまだ熱いらしく、いったんカップをソーサーに置いた。
彼にお茶を出すときは、温度に気をつけてあげなきゃ……今度は少し冷ましてから出すようにしよう。
「ん~、じじいはその……」
竜帝さんはカップの縁を包帯で包まれた指でなぞりつつ、ハクちゃんを青い眼で流し見た。
「難しい事を言っても、まだわかんないだろうからな。まったく、ヴェルは……しょうがねぇな~」
むむ。
相変わらず時々妙~に、色っぽいですね。
ハクちゃんの審美眼がかなりずれてて、良かったかも。
ハクちゃんはこんな美人が同席してるっていうのに、私に食べさせるお菓子選びに夢中だった。
テーブルに置かれたクッキーの缶から、全く視線が動かない。
竜帝さんがくれたクッキーの缶には15種類も入っていたので、ハクちゃんは「我は非常に忙しい。移動の件より、今はりこに与える菓子選びが重要なのだ」といって会話に参加する気ゼロ。
私だったらクッキーより、女神様を見るけどな~。
「このじじい……<監視者>は新しい、若い四竜帝の居る大陸を中心にして動くんだ。ヴェルと竜族の古~い盟約……盟約は難しいか。簡単に言えば<約束>か? 俺が赤ん坊の頃、ヴェルは<黄>の所から移ってきた」
約束?
赤ちゃんの頃……。
ハクちゃんと竜帝さんは、赤ちゃんの時からの長いお付き合いなんだ……。
「まあ活動拠点がそこになるってだけで、じじい自体はいつも世界中のおん……い、いやっそのっ! りゅ、竜宮とかをふらふらしてんだが、以前とは状況が変わった。じじいは‘つがい’を得たからな、今後はおちびを拠点にヴェルは動くことになる。これは竜の雄の本能的なもんだから、俺様達四竜帝にもどうにもできない」
状況が変わった……。
それは、私が。
異世界人で人間の私が、<監視者>の‘つがい’になったから……。