四竜帝の大陸【青の大陸編】
竜帝さんは自分の作品を満足気に眺めながら、言った。
「今まで皮は捨ててたが、これなら皮も利用できて良い考えだな。切り込みの模様を工夫すれば、民芸品としても売れそうだ。かぼちゃの菓子とセット販売……季節商品としていけるな。南街の直営店で試験販売してみっか。製造部と打ち合わせして……でかしたぞ、おちび。褒めてやろう!」
貿易会社だけじゃなく、鯰の養殖から何から……すごいですね、社長!
あっぱれな商魂です。
「え、はい、女神様……じゃなくて、竜帝さん。今日はハクちゃんの分のかぼちゃを、ありがとうございました」
にっこり笑顔の可愛らしいジャック・オー・ランタンを抱えた女神様は、そろそろ仕事に戻らなくてはと立ち上がった。
「気にすんな、ついでだったからな。あ、中身でパイを焼こう! これだけありゃ、学習院の餓鬼んちょ達に配れるくらい出来るな……生地は今夜仕込んで、明日に仕上げをすっかなぁ」
かぼちゃのパイ?
あ、このかぼしゃは食用だから……。
ダルフェさんのお菓子作りの師匠である、竜帝さんのパイ……うわぁ、美味しそう!
ん?
大き目のお鍋に満タン状態の、大量のかぼちゃの中身。
1個1個が大きかったから、3個分の中身はかなりの量になった。
パイもかなりの量になるんじゃ……。
「竜帝さん! 私も今夜の仕込みを手伝います」
竜帝さんはぎょっとした顔で即答した。
「駄目だ。おちびを夜に連れ出すなんて……そこでかぼちゃを素手でほじってる、凶悪じじいに蹴り殺されるだろうが! おい、ヴェル。作業が終わったら、その鍋は厨房に持ってっといてくれ」
ハクちゃんは黙々とかぼちゃに手を突っ込んでかき出し、せっせと横に置いたお鍋に中身を移してくれていた。
オレンジ色の大きなかぼちゃと、小さな白い竜……まるで童話のワンシーンみたいで、とても微笑ましい。
ビデオに撮って、永久保存版にしたいくらいだった。
メルヘン、そう……まさにメルヘンの世界!
こんなに可愛いハクちゃんの奥さんにしてもらえてたなんて……うう~、貴方はやっぱり世界一可愛い旦那様です。
「そんな大げさな。ハクちゃんも一緒に……」
「おっお前、こないだの悪夢を忘れたのか!? じじいにを厨房に入れるなんて、俺様は二度と嫌だあぁ~!」
あ!
シフォンケーキの試作の時……。
確かに、想像以上のことが起こりましたが。
私は、楽しかった。
ハクちゃんのすごく一生懸命な姿に、私は感動したんだけど……確かに、竜帝さんは大変だったかもしれない。
「あの時の地獄絵図は思い出したくも……ぶぎょっ!?」
ひっ!?
女神様の麗しいお顔がっ!
「我のりこを夜に連れ出すだと? <青>よ、貴様……よほど早死にしたいようだな」
「今まで皮は捨ててたが、これなら皮も利用できて良い考えだな。切り込みの模様を工夫すれば、民芸品としても売れそうだ。かぼちゃの菓子とセット販売……季節商品としていけるな。南街の直営店で試験販売してみっか。製造部と打ち合わせして……でかしたぞ、おちび。褒めてやろう!」
貿易会社だけじゃなく、鯰の養殖から何から……すごいですね、社長!
あっぱれな商魂です。
「え、はい、女神様……じゃなくて、竜帝さん。今日はハクちゃんの分のかぼちゃを、ありがとうございました」
にっこり笑顔の可愛らしいジャック・オー・ランタンを抱えた女神様は、そろそろ仕事に戻らなくてはと立ち上がった。
「気にすんな、ついでだったからな。あ、中身でパイを焼こう! これだけありゃ、学習院の餓鬼んちょ達に配れるくらい出来るな……生地は今夜仕込んで、明日に仕上げをすっかなぁ」
かぼちゃのパイ?
あ、このかぼしゃは食用だから……。
ダルフェさんのお菓子作りの師匠である、竜帝さんのパイ……うわぁ、美味しそう!
ん?
大き目のお鍋に満タン状態の、大量のかぼちゃの中身。
1個1個が大きかったから、3個分の中身はかなりの量になった。
パイもかなりの量になるんじゃ……。
「竜帝さん! 私も今夜の仕込みを手伝います」
竜帝さんはぎょっとした顔で即答した。
「駄目だ。おちびを夜に連れ出すなんて……そこでかぼちゃを素手でほじってる、凶悪じじいに蹴り殺されるだろうが! おい、ヴェル。作業が終わったら、その鍋は厨房に持ってっといてくれ」
ハクちゃんは黙々とかぼちゃに手を突っ込んでかき出し、せっせと横に置いたお鍋に中身を移してくれていた。
オレンジ色の大きなかぼちゃと、小さな白い竜……まるで童話のワンシーンみたいで、とても微笑ましい。
ビデオに撮って、永久保存版にしたいくらいだった。
メルヘン、そう……まさにメルヘンの世界!
こんなに可愛いハクちゃんの奥さんにしてもらえてたなんて……うう~、貴方はやっぱり世界一可愛い旦那様です。
「そんな大げさな。ハクちゃんも一緒に……」
「おっお前、こないだの悪夢を忘れたのか!? じじいにを厨房に入れるなんて、俺様は二度と嫌だあぁ~!」
あ!
シフォンケーキの試作の時……。
確かに、想像以上のことが起こりましたが。
私は、楽しかった。
ハクちゃんのすごく一生懸命な姿に、私は感動したんだけど……確かに、竜帝さんは大変だったかもしれない。
「あの時の地獄絵図は思い出したくも……ぶぎょっ!?」
ひっ!?
女神様の麗しいお顔がっ!
「我のりこを夜に連れ出すだと? <青>よ、貴様……よほど早死にしたいようだな」