四竜帝の大陸【青の大陸編】
南棟にいると分かりづらいけれど、この数日はお城中が大変なことになっているらしかった。
つがい持ちの竜族が各地から帝都に里帰りして、お城に集まってくる。
シスリアさんも、この為に支店から返ってきたバイロイトさんと参加する。
皆さん、竜体で飛んで帰って来る。
年に1度の帰省ラッシュで、お城の発着所勤務の人は大忙し。
よっぽどの緊急事態でない限り、決められた発着所以外に竜体で降りてはいけない。
帝都で発着所があるのは、お城だけ。
だから大混雑。
上空待機の竜達が帝都の空を旋回する様子は、季節の風物詩となっているらしい。
なんか、お盆みたい……盆踊りにしては、舞踏会なんて華やかすぎるけれど。
う~ん、盆踊りかぁ。
浴衣と金魚すくい。
そしてカキ氷。
私はやっぱり、定番のイチゴ味が好き。
でも、帝都は寒いからカキ氷は……。
「トリィ様。どうしました?」
あ、いけない!
逃避している場合じゃない。
「ううん、なんでもないですカイユ!」
朝食後に温室で開始された練習は強力な助っ人を得て、順調に進行していた。
ワルツ……3拍子だよね?
ゆったりとした、3拍子のリズム。
ずんちゃっちゃ~。
ずんちゃっちゃ~。
ずんちゃっちゃ。
ずんずん……ちゃっちゃ。
ずんちゃ、ずん。
ずんずん、ずんどこ、ずんずんずん。
ずん、ずん、ずんずんぱっぱ……あれ?
「トリィ様、声が出てます。しかもそれ、かなり違いますよ?」
カイユさんがてんぱる私を宥めるように、優しく頭を撫でてくれた。
「あ、はいっ! ううっ、ごめんなさい」
私の目の前にはダルフェさんの手拍子で踊る、美男美女。
ハクちゃんと女神様……美女な竜帝さん。
温室に射し込む柔らかな陽を浴びて、ひらりひらりと蝶のように舞っていた。
つがい持ちの竜族が各地から帝都に里帰りして、お城に集まってくる。
シスリアさんも、この為に支店から返ってきたバイロイトさんと参加する。
皆さん、竜体で飛んで帰って来る。
年に1度の帰省ラッシュで、お城の発着所勤務の人は大忙し。
よっぽどの緊急事態でない限り、決められた発着所以外に竜体で降りてはいけない。
帝都で発着所があるのは、お城だけ。
だから大混雑。
上空待機の竜達が帝都の空を旋回する様子は、季節の風物詩となっているらしい。
なんか、お盆みたい……盆踊りにしては、舞踏会なんて華やかすぎるけれど。
う~ん、盆踊りかぁ。
浴衣と金魚すくい。
そしてカキ氷。
私はやっぱり、定番のイチゴ味が好き。
でも、帝都は寒いからカキ氷は……。
「トリィ様。どうしました?」
あ、いけない!
逃避している場合じゃない。
「ううん、なんでもないですカイユ!」
朝食後に温室で開始された練習は強力な助っ人を得て、順調に進行していた。
ワルツ……3拍子だよね?
ゆったりとした、3拍子のリズム。
ずんちゃっちゃ~。
ずんちゃっちゃ~。
ずんちゃっちゃ。
ずんずん……ちゃっちゃ。
ずんちゃ、ずん。
ずんずん、ずんどこ、ずんずんずん。
ずん、ずん、ずんずんぱっぱ……あれ?
「トリィ様、声が出てます。しかもそれ、かなり違いますよ?」
カイユさんがてんぱる私を宥めるように、優しく頭を撫でてくれた。
「あ、はいっ! ううっ、ごめんなさい」
私の目の前にはダルフェさんの手拍子で踊る、美男美女。
ハクちゃんと女神様……美女な竜帝さん。
温室に射し込む柔らかな陽を浴びて、ひらりひらりと蝶のように舞っていた。