四竜帝の大陸【青の大陸編】
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週末は、セシリアさんの授業はお休み。
だから、いつもより遅くベットから出て、のんびりと朝のお風呂を楽しんだ。
お風呂から出てキッチンに行くと、私とお揃いのエプロンをしたハクちゃんがダイニングテーブルにマグカップを置くところだった。
小さな手がそっと置いたマグカップには、桜によく似た花と2羽の小鳥が描かれていた。
初めて街に行った時に、カイユさんのお気に入りの雑貨屋さんでダルフェさんが買ってくれたのだ。
私は陳列されたそれを、思わず手にとってしげしげと眺めてしまった……桜、大好きだったから。
そんな私に、お店のご主人は花の名前を教えてくれた。
桜かと思った花は、ラパンの花だった。
「私のカップ、用意してくれたんだね。ありがとう、ハクちゃん」
「うむ」
毎朝このマグカップで、私は飲み物を飲むようになった。
それに気づいたハクちゃんは、こうしてマグカップを戸棚から出してテーブルに用意してくれるようになっていた。
私もエプロンをして保冷庫から牛乳瓶取り出し、中身を小さな片手鍋に移して弱火にかけた。
隣の焜炉で、鋳物のフライパンを使ってスクランブルエッグを作る。
フッ素加工のフライパンに慣れていた私は、最初の頃は鋳物のフライパンだと卵を焦がすことも多かった。
今はこつをつかんで、うまく使えるようになっていた。
ハクちゃんがお皿を差し出してくれたので、そのお皿にスクランブルエッグ、ロールパンとハム・カットした果物を盛った。
全てのせ終わると、お皿を両手でしっかりと持ったハクちゃんがふわふわびながら、ダイニングテーブルに運んでくれた。
ランチョンマットの上にはフォークとナイフ、スプーンも並べてくれていた。
私はハクちゃんが準備してくれたマグカップに、温めた牛乳をたっぷりと注いでから席に着いた。
それは、すっかり日常になった朝の風景。
「では、いただきます」
「いただきます、なのだ。りこ、あ~ん」
うふふっ。
なんかこういうのって、とっても幸せ気分になれちゃう。
ほのかに甘いホットミルクを飲みながら、そう思った。
だから、いつもより遅くベットから出て、のんびりと朝のお風呂を楽しんだ。
お風呂から出てキッチンに行くと、私とお揃いのエプロンをしたハクちゃんがダイニングテーブルにマグカップを置くところだった。
小さな手がそっと置いたマグカップには、桜によく似た花と2羽の小鳥が描かれていた。
初めて街に行った時に、カイユさんのお気に入りの雑貨屋さんでダルフェさんが買ってくれたのだ。
私は陳列されたそれを、思わず手にとってしげしげと眺めてしまった……桜、大好きだったから。
そんな私に、お店のご主人は花の名前を教えてくれた。
桜かと思った花は、ラパンの花だった。
「私のカップ、用意してくれたんだね。ありがとう、ハクちゃん」
「うむ」
毎朝このマグカップで、私は飲み物を飲むようになった。
それに気づいたハクちゃんは、こうしてマグカップを戸棚から出してテーブルに用意してくれるようになっていた。
私もエプロンをして保冷庫から牛乳瓶取り出し、中身を小さな片手鍋に移して弱火にかけた。
隣の焜炉で、鋳物のフライパンを使ってスクランブルエッグを作る。
フッ素加工のフライパンに慣れていた私は、最初の頃は鋳物のフライパンだと卵を焦がすことも多かった。
今はこつをつかんで、うまく使えるようになっていた。
ハクちゃんがお皿を差し出してくれたので、そのお皿にスクランブルエッグ、ロールパンとハム・カットした果物を盛った。
全てのせ終わると、お皿を両手でしっかりと持ったハクちゃんがふわふわびながら、ダイニングテーブルに運んでくれた。
ランチョンマットの上にはフォークとナイフ、スプーンも並べてくれていた。
私はハクちゃんが準備してくれたマグカップに、温めた牛乳をたっぷりと注いでから席に着いた。
それは、すっかり日常になった朝の風景。
「では、いただきます」
「いただきます、なのだ。りこ、あ~ん」
うふふっ。
なんかこういうのって、とっても幸せ気分になれちゃう。
ほのかに甘いホットミルクを飲みながら、そう思った。