四竜帝の大陸【青の大陸編】

SS~カイユ~

「お断りします」

 私はきっぱりと言った。
 
 セイフォンに行き、皇太子の誕生祝賀会へ出席しろ?
 冗談じゃない。
 人間の餓鬼のくせに、私の陛下を‘義父上‘などと呼ぶあいつ。
 あの甘ったるい顔など、二度と見たくない。

 嫌い。

 人間など、大嫌い。

 陛下が許して下されば、この大陸中の人間を駆除できるのに……。
 父様と私はずっと、我慢している。
 竜騎士である私達には、その力がある。

 でも。
 竜騎士ゆえに、竜帝に……<主>に逆らえない。

「バイロイトが行けばいいのでは? あれはそういった事が得意ですし。……私は愛想笑いなどできませんから。そうね……ついでにセイフォンを滅ぼしてこいと仰るなら、喜んで行きますわ」

 セイフォン。

 母様を殺したあいつの生まれた国。

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