四竜帝の大陸【青の大陸編】
シャイタンにセイフォンの皇太子が寄ったのは、ここの王妃に会うためだった。
数年に1度、帝都に来る際には必ずセイフォン王の実妹である王妃に会うのだ。
陛下が手配した籠をシャイタンで降り、陸路で帝都に入る予定だった。
シャイタンの王城から帝都までは、整備された街道を馬車で急げばたった半日の距離だ。
竜体になって、馬車を掴んで飛べばあっという間の距離。
竜体で飛ぶ?
この餓鬼の連れて来た術士が、カイユの母親・ミルミラを殺したんだぜ?
そのカイユを妻に持つこの俺が、こいつ等のために?
冗談じゃない。
最初は断った仕事だった。
セイフォンの皇太子のお迎えなんざ、まっぴらごめんだった。
側で聞いていた舅殿はいつものようににこにこ笑っていたが……あれは‘王子様’の笑い顔じゃ無かった。
魔女閣下がやられた聞き、俺とカイユは行く気になった。
あの閣下に手傷を負わせるほどの刺客なら。
腕の良い術士とつるんでいるはずだ。
腕の良い……世界の暗部に生きる術士。
まっとうな生き方を選んだ術士達は、暗殺なんてことには関わらない。
術士は数が少なく、貴重だ。
大商人、貴族や王族、国家。
どこだって高待遇で雇ってくれるからな。
この大陸では、誰もが羨む華やかな職種だ。
俺は、俺達は。
ミー・メイのような表の仕事ではなく、裏の仕事に回される術士に。
俺達<竜騎士>の主である<四竜帝>は、訊きたいことがある。
数年に1度、帝都に来る際には必ずセイフォン王の実妹である王妃に会うのだ。
陛下が手配した籠をシャイタンで降り、陸路で帝都に入る予定だった。
シャイタンの王城から帝都までは、整備された街道を馬車で急げばたった半日の距離だ。
竜体になって、馬車を掴んで飛べばあっという間の距離。
竜体で飛ぶ?
この餓鬼の連れて来た術士が、カイユの母親・ミルミラを殺したんだぜ?
そのカイユを妻に持つこの俺が、こいつ等のために?
冗談じゃない。
最初は断った仕事だった。
セイフォンの皇太子のお迎えなんざ、まっぴらごめんだった。
側で聞いていた舅殿はいつものようににこにこ笑っていたが……あれは‘王子様’の笑い顔じゃ無かった。
魔女閣下がやられた聞き、俺とカイユは行く気になった。
あの閣下に手傷を負わせるほどの刺客なら。
腕の良い術士とつるんでいるはずだ。
腕の良い……世界の暗部に生きる術士。
まっとうな生き方を選んだ術士達は、暗殺なんてことには関わらない。
術士は数が少なく、貴重だ。
大商人、貴族や王族、国家。
どこだって高待遇で雇ってくれるからな。
この大陸では、誰もが羨む華やかな職種だ。
俺は、俺達は。
ミー・メイのような表の仕事ではなく、裏の仕事に回される術士に。
俺達<竜騎士>の主である<四竜帝>は、訊きたいことがある。