四竜帝の大陸【青の大陸編】
明日。
私はダルド殿下に会う。
彼に直接会うのは、あの日以来。
あの時、ハクちゃんは<処分>……あの人を殺すつもりだった。
「ねぇ、ハクちゃん。私、明日……」
ハクちゃんに、そんなことをさせたくない。
「……りこ、湯が沸いたぞ」
「え? あ、うん」
私はキッチンでお湯を沸かしていた。
茶葉をポットに入れ、カップを用意している間に1人分のお湯は音をたてるほど沸いていた。
オレンジの香りがするこのお茶は、最近のお気に入り。
銅製の小ぶりなやかんからは、勢いよく蒸気があがっていた。
カップにお湯を注ぎ、温めててる間にポットへお湯を入れた。
ガラス製のポットは茶葉が泳ぐ姿と、お湯が染まっていく様子が見える。
「綺麗……それにとっても良い香り」
温めたカップにお茶をいれ、居間に持って行こうとしたら。
私の背後に立っていたハクちゃんの、真珠色の爪に飾られた長い指がカップの取っ手に添えられた。
「‘お手伝い’だ」
あつあつのお茶がたっぷり入ったカップを口元に持っていき。
「この温度は、りこが教えてくれた‘ふーふー’が必要だろう?」
金の眼を細めて、そう言った。
私はダルド殿下に会う。
彼に直接会うのは、あの日以来。
あの時、ハクちゃんは<処分>……あの人を殺すつもりだった。
「ねぇ、ハクちゃん。私、明日……」
ハクちゃんに、そんなことをさせたくない。
「……りこ、湯が沸いたぞ」
「え? あ、うん」
私はキッチンでお湯を沸かしていた。
茶葉をポットに入れ、カップを用意している間に1人分のお湯は音をたてるほど沸いていた。
オレンジの香りがするこのお茶は、最近のお気に入り。
銅製の小ぶりなやかんからは、勢いよく蒸気があがっていた。
カップにお湯を注ぎ、温めててる間にポットへお湯を入れた。
ガラス製のポットは茶葉が泳ぐ姿と、お湯が染まっていく様子が見える。
「綺麗……それにとっても良い香り」
温めたカップにお茶をいれ、居間に持って行こうとしたら。
私の背後に立っていたハクちゃんの、真珠色の爪に飾られた長い指がカップの取っ手に添えられた。
「‘お手伝い’だ」
あつあつのお茶がたっぷり入ったカップを口元に持っていき。
「この温度は、りこが教えてくれた‘ふーふー’が必要だろう?」
金の眼を細めて、そう言った。